【確率分布】ポアソン分布の確率関数、確率母関数、期待値、分散
今回はポアソン分布です。がたくさん出てきて難しかったですが頑張りました。
目次です。
ポアソン分布とは
単位時間あたりに平均(ラムダ)回起こる事象が回起こる確率を、ポアソン分布と言います。
これは2項分布からを大、を小としたときの極限として得られる確率分布です。 上記の はであり、一定です。
(竹村(2020). 『新装改訂版 現代数理統計学』を参考に作成)
つまり、個別の確率は小さくても試行数が大きいので、の値はそれなりに大きくなると言うことです。個別の事象の発生は珍しいけれど、無視はできない事象についての確率分布です。
Wikipediaによると、以下のような事象がポアソン分布で扱われます。
- 1時間に特定の交差点を通過する車両の台数
- 1時間あたりの電話がかかってくる件数
確率関数
ポアソン分布の確率関数を求めていきます。上記の通り元は2項分布の形をしていますので、2項分布についてを固定してとなる確率分布を求めます。2項分布の式にを代入すると、以下の式になります。
なお上記の計算には、を用いて以下の変形を行なっています。
この時、と置くと、上記の式は以下のように書けます。
確率母関数
次にポアソン分布の確率母関数を求めます。
なおこの式展開には、以下の通りテイラー展開を用いています。
期待値
確率母関数を1回微分します。この時、です。また、この式変形には、以下の合成関数の微分を用います。
計算を進めると以下のようになります。
計算したものの、ポアソン分布はそもそも平均回起こる事象を扱う確率分布なので、期待値は当然になります。
分散
続いて分散を求めるために、まずは確率母関数を2回微分します。
最後に、以下の式で分散を計算します。
分散もでした。
以上です。お読みいただきありがとうございました。
参考図書
勉強中です。頑張っています。
- 作者:彰通, 竹村
- 発売日: 2020/11/10
- メディア: 単行本